さぶりなの映画日記

ロックダウン生活で始めた映画のこと、アメリカ生活のこともちょっぴり

パンデミックだから共感できる!『サバイバル・ファミリー』

コロナ発生から1年経ちましたが、収まるにはもうしばらくかかりそうですよね。

もぉッ本当に早くコロナ終われ!と叫びたいですよ。

私の住んでいるエリアは、屋内飲食は限定的(確か定員の25%までかな?)かつ営業は夜10時までとなっています。リモートワークがまだまだ中心でショップや街中も以前よりは人出が戻ったとは言え、パンデミック前よりはかなり少ないです。

私自身も運動不足にならないように散歩には行きますが、外出は出来るだけ控えています。最近は寒さもあり、食材の買い出しもせずに宅配サービスを利用してます。家に食材が運ばれてくると精神的にも体力的にも本当に楽です。コロナ禍での食材の買い出しはやっぱり疲れます。まず、スーパー入店の列、鼻だしマスクの人がいれば、その人を避けたくなるし、いつでもソーシャルディスタンス。そして、家に戻ってきたら、シャワーを浴び着替える、購入した物を拭いて冷蔵庫へとパンデミック前よりもやることが増えました。

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さて、映画の話です。今回ご紹介するのは『サバイバル・ファミリー』。主演は小日向文世、深津絵里等の2017年の日本映画です。

あらすじ:東京に住む夫婦、息子、娘のごくごく一般的な家族(小日向文世と深津絵里が夫婦)。ある日突然、停電になってしまう。単なる停電かと思いきや交通もガスも水道も全て止まり途方に暮れる一家。もちろん物流も止まり食料確保も出来なくなる。東京にいては生き残れないと妻の実家の鹿児島へ向かうことを決意。飛行機も電車もないなかどうやって東京から九州へ行くのかというとなんとママチャリ。4人はママチャリをこいで西へ走る。

リアルな人物像

電気、ガス、水道、交通が全て止まるというあり得ない設定。さらに自転車で九州までもちょっとねぇと思いました。

設定はありえないけど、描かれている人物がリアルです。まず、小日向文世さんの家族をないがしろにしてきて子供から全く信頼のないダメおやじぶりがリアルです。口から出るのは短い単語のみで家族ときちんと会話をしないお父さん、パニック時に行動力もなくて頼りにならないお父さん。そんな、小日向お父さんに「ぷっ」と笑ってしまうこと数回。

さらに東京から九州への道中でいろいろな人達に出会うんですが、その中でも印象に残ったのが時任三郎と藤原紀香が演じるアウトドア系スポーツファミリー。ママチャリに汚れきった服装の小日向一家とは違い颯爽としたサイクリスト姿、普段からきっとキャンプしていて、このパニックでも余裕のあるファミリー。でも、時任・藤原ファミリーはなんか好きになれなかった。ただ、こういう人達絶対にいる!と思うほどリアルでしたね。小日向・深津一家はこのパニックを乗り越えるアイデアが全くなくてイライラするんだけど、時任・藤原ファミリー後は親近感さえ覚えました。

都会から人が田舎へ流れていく様子や空のスーパーの様子は、今回のパンデミックとの共通点です。

きっと、コロナ禍じゃなかったら観なかったと思うけど、コミカルさと真面目さがほどよく調和した映画です。見終わって、何かを考えさせるような深刻さはなく、さらっと見た映画でした。

映画の設定はありえないと思いましたが、ふと振り返ればコロナのように予想外のことが起きているんで、まんざらあり得ない設定ではないのかも......いや~ないでしょう。